誕生石というのは、その人が生まれた月の宝石を身につけていると幸運が得られるというもので、現代の一般的な誕生石は次のようなものです。

 【誕生石】

 1月 ガーネット(Garnet)

 2月 アメシスト(Amethyst)

 3月 アクアマリン(Aquamarine)
    珊瑚/さんご(Coral)

 4月 ダイヤモンド(Diamond)

 5月 翡翠/ひすい(Jade)
    エメラルド(Emerald)

 6月 真珠(Pearl)
    ムーンストーン (Moonstone)

 7月 ルビー(Ruby)

 8月 ペリドット(Peridot)
    サードニクス(Sardonyx)

 9月 サファイア(Sapphire)

10月 オパール(Opal) 
    ピンクトルマリン(PinkTourmaline)

11月 トパーズ(Topaz)

12月 トルコ石(Turquoize)
    ラピスラズリ(Lapis Lazuri)
    タンザナイト(Tanzanite)


月によって値段や希少価値の高いものや低いものがバラバラに配列されていますが、それでは例えば、なぜ4月の誕生石がダイヤモンドで、7月の誕生石がルビーなのか、いつ頃の時代にどのようにして決まったのか、その由来は?というと、古くはバベルの塔で有名な古代バビロニアにさかのぼるという説や、旧約聖書の出エジプト記28章17~21節の「裁きの胸当てにはめ込まれた12個の宝石」という記述からとか、新訳聖書のヨハネ黙示録21章19・20節の「エルサレムの城壁の12の門の土台に飾られた12個の宝石」という記述からなどの諸説があります。

その中で比較的新しい方の新訳聖書のヨハネ黙示録に記述のある「エルサレムの城壁の12の門の土台に飾られた12個の宝石」というのは諸説ありますが、ほぼ次のようなものです。

ジャスパー(碧玉/へきぎょく)

サファイア(青玉/せいぎょく)

カルセドニー(玉髄/ぎょくずい)

エメラルド(翆玉/すいぎょく)

サードニクス(赤縞瑪瑙/あかしまめのう)

カーネリアン(紅玉髄/べにぎょくずい)

ペリドット(橄欖石/かんらんせき)

ベリル(緑柱石/りょくちゅうせき)

トパーズ(黄玉/おうぎょく)

クリソプレーズ(緑玉髄/りょくぎょくずい)

ラピスラズリ(瑠璃/るり)

アメシスト(紫水晶/むらさきすいしょう)

現代の誕生石とはかなり違っていて、五大宝石とか貴石とか呼ばれるものはサファイアとエメラルド、トパーズぐらいで、そのほかは半貴石の方が多く、あまり高価な宝石は入っていませんし、ましてダイヤモンドなどは硬度が高くてカット出来ず、15世紀にベルギーで研磨法が発明されるまでは、まともな宝石として扱われていませんでした。
それが理由かどうかはわかりませんが、現代の誕生石の原形は、まず1912年に米国宝石商組合が制定し、次に1952年に米国宝石小売商組合によって制定されました。

日本でもこれをもとに1958年に、3月に珊瑚(さんご)を、5月に翡翠(ひすい)を追加して日本独自の誕生石が制定されました。
というふうに書くと、日本がずいぶん勝手なことをしているようですが、その国独自の宝石を追加するのは日本だけではなく、例えばイギリスでは4月にロック・クリスタル(無色透明の水晶)を、7月にカーネリアンを追加していますし、フランスでも3月にルビー、4月にサファイアを、7月にはイギリスと同じくカーネリアンを追加しています。
そのほかにも独自の誕生石を制定している国が複数あります。



アメシスト ブリオレットカット 8.492 ct



2月の誕生石アメシストの珍しいブリオレットカットです。
上下方向から見て完全な円形ですので、ペンダントやピアスに加工すれば、360度、どの向きから見てもとても綺麗に輝きます。

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その後、近年になって上記の内の、3月にアクアマリン、8月にペリドット、10月にピンクトルマリン、12月にラピスラズリとタンザナイトなどが追加されて現代のような形の誕生石になりました。


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